「毛穴に汚れが詰まっているのが気になる！」というお声をよく耳にします。そこで今回は、毛穴汚れの原因や落とし方、毛穴汚れの予防方法について解説していきます。
スキンケアをしても毛穴の汚れが改善しない方、目立つ毛穴が気になる方は、ぜひ、本記事を参考にしてみてください。

毛穴に詰まった汚れの正体

そもそも毛穴に詰まった汚れの正体は何なのでしょうか。まず最初に、毛穴に詰まった汚れの正体についてみていきましょう。

角栓

毛穴に白っぽく詰まっているように見えるものは、皮脂と角質が混ざってできた角栓です。皮脂が過剰に分泌されると、毛穴から排出されきれずに、毛穴に残ってしまいます。

また、肌のターンオーバーが乱れると、未熟なままの角質が肌の表面に残りやすくなります。だんだん角層が厚くなっていき、皮脂が毛穴から外に出にくい状態となります。すると、皮脂やタンパク質が毛穴に滞り、角栓ができてしまうのです。

皮脂の過剰分泌とターンオーバーの乱れ、これが角栓ができる主な原因です。

産毛

日本人は、髪の毛と同様に、もともと産毛も黒い方がほとんどです。毛穴に黒く詰まってみえるものは、汚れでなく産毛の可能性もあります。

産毛も一定期間でターンオーバーしていますが、毛穴に角栓がつまっていると抜け落ちることができずに、角栓の中に詰まってしまうこともあります。毛穴の詰まりを解消できれば、産毛の詰まりも改善するでしょう。
産毛そのものが気になっている場合には、顔脱毛で改善できるかもしれません。

黒ずみ

いちご鼻のように、毛穴の黒ずみもよくあるお悩みのうちのひとつです。
一般的に、毛穴に詰まった皮脂の酸化が原因で毛穴が黒ずむと考えられていますが、もうひとつの原因として考えられるのが、メラニンの蓄積です。

毛穴が詰まると毛穴の出口付近に炎症が起こり、活性酸素が発生します。この活性酸素が刺激となってメラニン産生を促すのではないかと考えらえています。

毛穴汚れの落とし方

毛穴汚れを落とすには、角栓のケアがポイントです。角栓を落とすには、たんぱく質の汚れと皮脂の汚れの両方を取り除く必要があります。
ここでは、角栓のケアに必要な3項目をご紹介します。どれも、必ずしも顔全体に同じケアをする必要はなく、鼻など毛穴汚れが気になる部分を重点的にケアするなど、肌質や部位によって使い分けましょう。

皮脂汚れにアプローチ

皮脂汚れが気になる場合は、洗浄力が高いオイルクレンジングがおすすめです。オイルは皮脂となじみがよく、短時間でしっかりとメイク汚れや皮脂汚れを落とせます。

オイルクレンジングは、主に原油が原材料の「鉱物油系」、合成された油脂の「エステル系」、動植物性の油成分の「油脂系」の3種類があります。鉱物油系が最も洗浄力が高いですが、乾燥が気になる方にとっては、必要以上に皮脂がとれてしまうのが心配かもしれません。

エステル系のオイルであれば、洗浄力は鉱物油系オイルよりも下がりますが、比較的刺激も少なく肌質を選ばず使えるでしょう。油脂系は保湿効果が高く、乾燥肌の方にもおすすめです。

タンパク質汚れにアプローチ

角栓は、約70%がタンパク質、約30%が皮脂で構成されています。タンパク質を分解する酵素を含んだ洗顔料でダブル洗顔をすると、より高い洗浄効果が期待できます。
敏感肌の方や肌への刺激が気になる方は、角栓が気になる鼻などにのみ使うなど、使い分けてもよいでしょう。

最近は、毎日使えることをうたっている酵素洗顔料もありますが、そうでない限りは週に数回の利用にとどめましょう。適切な頻度を越えて利用すると、必要な角質まで取り除いてしまう可能性もあるからです。最初は、週に1回程度から様子を見ることをおすすめします。

泥（クレイ）パックで汚れを吸着

クレンジングや洗顔料でケアしたあとは、泥（クレイ）のパックでお手入れをするのもよいでしょう。

泥（クレイ）は、海底や地底から採取した泥をペースト状にしているもので、粒子が細かく、毛穴の奥まで入り込むことができます。洗顔では取り除きにくい余分な皮脂や汚れにも吸着できます。

ただし、パックの置き時間や使用頻度には、注意してください。使いすぎると肌に負担となってしまいます。肌質や肌の状態によっては、部分的に使用する方がよいかもしれません。また、パックをしたあとは、十分に保湿するようにしましょう。

毛穴汚れや詰まりの予防

毛穴の汚れには、しっかりと汚れを落とすだけでなく、毛穴詰まりを予防することも大切です。予防には、余分な皮脂分泌の抑制やターンオーバーの促進がポイントです。順に詳しくみていきましょう。

洗顔

毛穴詰まりの予防には、洗顔が非常に大切です。朝と夜の2回の洗顔を丁寧に行いましょう。
メイク落としに洗顔にと、夜のスキンケアに重点を置きがちですが、朝の洗顔も重要です。朝は、寝ている間に分泌された皮脂や汗、古くなった角質が肌に残っている状態だからです。

また、時間が経過すると皮脂の一部が「変性皮脂」となり、肌の炎症につながる可能性もあります。皮脂は水では落ちませんから、洗顔料で落とす必要があります。
敏感肌や乾燥肌の方は、あえて朝の洗顔には洗顔料を使わないようにしている方もいらっしゃることでしょう。毛穴汚れが気になる方は、朝の洗顔を見直してみるのもよいかもしれません。

皮脂分泌の抑制

皮脂が過剰に分泌されると、毛穴詰まりが起こりやすくなりますので、皮脂の分泌を抑えることが毛穴汚れの予防につながります。
ビタミンCは、皮脂分泌の抑制作用とメラニン生成の抑制作用がありますので、積極的に摂取するとよいでしょう。

食材やサプリなど体の中から取り入れるだけでなく、ビタミンCやビタミンC誘導体入りの化粧水や美容液などスキンケアで取り入れる方法もあります。
即効性があるのはビタミンＣといわれていますが、ビタミンＣは酸化しやすく、肌の刺激になりやすいのが難点です。ビタミンC誘導体であれば酸化しにくく、肌への刺激が少ないといわれていますので、肌の状態に合わせて選びましょう。

ターンオーバーを促す

肌のターンオーバーの乱れも毛穴詰まりを起こしやすくしますので、毛穴汚れの予防には、ターンオーバーを正常に保つことも重要です。

まず、食生活や運動習慣、睡眠など基本的な生活習慣を整えることを意識しましょう。洗顔や保湿など基本的なスキンケアも重要です。

そのうえで、肌の細胞に働きかける成分、レチノールをスキンケアに取り入れてみてもよいでしょう。レチノールはビタミンAやビタミンA誘導体の総称で、ターンオーバーを促す効果が期待できる成分です。ターンオーバーが正常になると、メラニンの排出も促進されますので、黒ずみの改善も期待できるでしょう。

プロによるお手入れ方法

毛穴汚れの対策には日頃のケアが重要ですが、詰まってしまった頑固な毛穴の汚れは、セルフケアでの対処が難しいこともあります。その場合は、プロによるお手入れという選択肢もあります。毛穴の汚れには、美容クリニックやエステ、毛穴ケア専門店でケアが可能です。

クリニックやエステでのケア

毛穴汚れをピーリングでオフする方法があります。クリニックやエステでは、市販の製品では使えない薬剤や機器を使うことができますので、セルフケアよりも高い効果が期待できます。

ケミカルピーリング

酸性の薬剤を顔に塗り、洗顔ではとりきれない詰まりを除去します。薬剤には、肌のターンオーバーを促す作用もあります。

マシンピーリング

ウォーターピーリングやレーザーピーリングなど、専用の機器を使ったピーリング方法です。汚れを除去するだけでなく、保湿成分や美白成分などを補給することもできます。

毛穴専門店でのケア

毛穴汚れのケアには、毛穴ケアに特化した専門店でのケアもおすすめします。

毛穴の状態や肌質を診断し、汚れの除去など状態にあった対策をしてくれます。専門店ならではのノウハウや経験が豊富なので、より適切なケアを提案してもらえるでしょう。

「今まで色々試してみたけれど、悩みが改善しなかった…」という方は、毛穴のお悩みに関するたくさんの症例をみてきた専門店のケアを頼ってみてはいかがでしょうか。

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まとめ

今回は、毛穴汚れの落とし方について解説しました。毛穴汚れの原因を見極め、原因に合った対策で改善につなげていきましょう。日頃の生活習慣やスキンケアで、予防することも大切です。

しかし、毛穴に詰まった頑固な汚れはセルフケアでは落としきれないこともあるでしょう。その際は、プロのケアに頼ってみてはいかがでしょうか。